混ざり合って群青
隠れ家から見る朝の空は青く濃い。数時間も経たない内に青白く、そして温かな日の色が広がっていくのだろう。桟橋から空を見上げたまま動かない彼女は、ただただ、じわじわと変わっていくあの空を見つめていた。その後ろ姿が堪らなく恋しいと感じるのは、本当に。
「惚れた者の弱みでしかないね」
あと何度、彼女の姿をこの目に映すことが出来るだろう。手を取り笑い合い、ひたすら明るい未来を見ていたあの頃とは違って、己の使命と限られた時間という枷がアメリアへの想いに蓋をする。今にも溢れ出す想いの強さが、あの群青の空を混ぜ返したい気持ちにさせる。
吸い溜めた空気が肩と共に落ちる。欄干に置く手から火の玉を掲げると、ジョシュアは彼女の名を呼んだ。
(20230725)