鼻先から深く息を吸い込み、ぐっと背筋を伸ばす。先程から目線が下がったままなのは、ひとえにアスカの綺麗な肢体がアルフォンスの下で息づいているからだ。
特務機関の装いは本来、軽鎧の上に着込まれる作りになっているのだが、アスカは軽鎧を身に付けずそのまま着込んでいる。普段から少しばかり大きめの装いに包まれたアスカの肢体は想像していたよりも華奢に見えた。だが、アルフォンスの手は女性らしい丸みあるしなやかな腰を上へと辿り律動に応じて揺れる柔らかな胸に触れ、アスカの控えめな性格らしからぬ身体に息が熱くなる。柔らかな谷間を抜け、細い首を撫で、既に涙で潤み零れた紅潮する頬を包み込めば、荒く細やかなアスカの吐息と共にアスカの細い手がアルフォンスの手に縋る。
アスカの淫らな姿はとても綺麗だ。乱れる息遣いも、感じ往く声音も、見つめ返す甘やかな視線も、どれもがアルフォンスの欲情を満たす。
「アル、フォンス、あの……」
「どうした? ……辛い?」
「いえ、辛くない、です……ただ、ずっと、その……見られてるので……んっ」
「……そうだね。どうしたら、もっと気持ち好く、して、あげられるかなって」
「あっ、アルフォンス、そこ、はぁっ」
「うん……気持ち、好いね」
びくんと震えるアスカの腰を掴み、ぐっと突き上げる。四半刻前に優しく触れていた己の手であるというのに、いつからこんなにもアスカの身体を強引に抱くようになったのだろう。
揺れる蕾の先端を口に含み、吸い付いては舌先でその柔らかさを愉しむ。その度に上がるアスカの声が堪らなく可愛らしい。感じている。もっと、感じさせたい。
「あっ、アル、フォンス……ぁ、んっ」
「うん……」
「手を……握って」
普段のアスカであれば恥ずかしがって視線すら背けるだろう。だが、繋がっている間だけは、実に素直でアルフォンスに向き合う。うねるように指を絡めると、振り回したい衝動に駆られる。より身を寄せ、より感じたい。たった指先ですら愛おしいというのに、まだ足りない、もっと欲しいと思うのだ。
「この一瞬が……今が、ずっと、止まってしまえば良いのにね」
時は誰にも止められない。繋がれば繋がる程に卑猥な水音が二人を加速させる。何年、何十年と経とうと、今二人が噛み締めている想いが色褪せることなく。そして、命の終わりがくるその時まで触れていたい。絡み合う視線と、その舌先から漏れる温かな息が、一秒でも多く終わりを遠ざける。
「好き、です」
「僕もだよ……アスカ、愛してる」
Title by 4m.a(20200505)